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4.262023
のんある探訪:塚田農場
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塚田農場は、株式会社エー・ピーホールディングスが展開する地鶏居酒屋チェーンであり、主に首都圏と関西地方で展開しています。塚田農場の名前の由来は「神話の国、宮崎」らしく、直営鶏舎があった宮崎県日南市の塚田地区に現存する「塚田神社」がモチーフになっています。
その塚田農場ですが、2023年2月16日(木)より、ソーバーキュリアスを支持するラインナップにドリンクメニューを大きく拡充したそうです。ソーバーキュリアスについては、禁酒するというスタイルを貫くために、酒に関する疑問をできるだけ正直にキュリアス(好奇心)を持って考える人と定義されています。詳しくは以下記事を参考にしてみてください。
【参考】「飲まない生き方 ソバーキュリアス Sober Curious」を読んでみての感想
塚田農場としては、創業当時から地鶏の生産に関わっているため、いかにおいしい地鶏をお客様に届けるか、ということを追求してきたそうです。しかし、飲めない方・飲まない方にあえて食事の場として塚田農場を選んでいただくことはとても難しいと悩んでいたそうです。
なお、本来のソバーキュリアスは「前向きにアルコールを摂取しないという価値観や信念」という人生観のような大きな括りの中で示すもののようですが、塚田農場ではその日の都合による選択も、アルコールとの距離感を自在に操り人生を豊かにする手法であると考え、ソバーキュリアス・ソバキュリアンとして表現しています。
社内で模索した結果、アルコールが理由で居酒屋を利用しない層が一定数あり、ノンアルコールでも満足できる居酒屋という存在の確立という手段もあるのではないか、という仮説にたどり着き、定量的な実態を掴み、解像度を上げるためにアンケートを実施したそうです。
その結果、「飲めないから飲まない層」の中にも、居酒屋に行くことが好き、という層がアンケート全体の人の11%にも上ることがわかりました。結果から導くことができたのは、お酒を飲むことが前提にある「居酒屋」の概念を飛び越えたところに塚田農場がポジショニングできれば、アルコールが理由で来店しなかった方にも地鶏のおいしさを伝えていくことができるという可能性でした。
舌の肥えたソバキュリアンや飲めない方にも満足してほしい、塚田農場の本気を感じてほしいと考え、全19種(ソフトドリンクを合わせると33種)のノンアルコールドリンクの提供を始めたそうです。
目次
行き方、営業時間
今回取材した「鹿児島県霧島市 塚田農場 池袋西口公園店」は、山手線やメトロ等が利用できる池袋駅西口から徒歩2分程度の場所にあります。西口公園の近くにあり、非常にアクセスが良いです。
営業時間は平日が17:00~23:00、休日が16:00~23:00だそうです。
外観、雰囲気
おしゃれな提灯や、にぎやかで楽しそうなポスターが多く張られた店が塚田農場です。店の外にはポスターやメニューが沢山貼ってあります。
池袋西口を出て大体2~3分くらいのところにあります。芸術劇場の近くのビルの二階です。サイゼリアが横にあります。
店内は木を基調にした居酒屋という感じです。
結構カウンターの座席も多いのが特徴です。デートでも使えそうです。
フリーWiFiも備わっているので、スマホの操作も快適にできますね。
オーダー方法
塚田農場では、自分のスマホを使ったモバイルオーダー制度を採用しています。
まず、席に座るともらえるご利用案内に記載のQRを読み込むと、自動的にオーダーシステムが立ち上がります。
ドリンクメニューの上の方に、ノンアルのメニューがあります。
メニューをクリックすると商品の簡単な説明と注文ボタンが出ますので、注文ボタンを押してください。注文リストにドリンクが追加されたら、注文ボタンを押しましょう。
ノンアルコールのメニュー
塚田農場のノンアルメニューは非常に豊富です。舌の肥えたソバキュリアンや飲めない方にも満足してほしい、塚田農場の本気を感じます。
ノンアルの種類は以下19種類で、金額は400円~550円(税込)です。
<ビール系:3種>
ノンアルコールビール/のんあるレッドアイ/のんあるレモンビア
<ハイボール系:10種>
のんあるハイボール/のんある日向夏ハイボール/のんあるマンゴーハイボール/のんある温州みかんハイボール/のんあるアップルビネガーハイボール/のんあるヨーグルトブラックビネガーハイボール/のんあるカルピスハイボール/のんあるカルピス日向夏ハイボール/のんあるカルピスみかんハイボール/のんあるカルピスマンゴーハイボール
<サワー系:3種>
のんあるレモンサワー/のんある凍結日南レモンサワー/のんあるカルピスレモンサワー
<梅酒系:3種>
のんある梅酒/のんある梅酒×ほうじ茶/のんある梅酒×ジャスミン
※一部の代表的なメニューより抜粋
ノンアルコールビール:550円
「麦の旨み」「すっきりとした後味」そして「軽快なのどごし」が特長のノンアルコールビールテイスト飲料です。
加えて機能面では、「アルコール度数0.00%」「カロリーゼロ」「糖質ゼロ」「プリン体ゼロ」の四つのゼロを実現している。
のんある温州みかんハイボール:480円
酸甘バランスのよい温州ミカンを使用したハイボールです。
頂いたメニュー名
のんあるハイボール:400円
某メーカーのウイスキーコンクを利用しているハイボールテイストのノンアルとなります。コンクとは「濃縮した」という意味であり、色々な方法で濃度を高めた飲料となります。まるでウィスキーを飲んでいるかのような味わいや香りが楽しめます。
香りは完全にウイスキーで、さっぱりした味わいで美味しいです。目をつぶって飲んだら少し酔いそうな感じもします。塚田向上のノンアル商品売上でトップ10に入るそうです。
のんある日向夏ハイボール:450円
塚田農場が昔から柑橘の生産をお願いしている宮崎県の農家さんが育てた日向夏を使用しています。こちらは某メーカーに委託し、塚田農場オリジナルで作ってもらっているそうです。とにかく日向夏という柑橘の香りが凄く、ほどよい酸味と甘みが特徴です。
こちらも塚田向上のノンアル商品売上でトップ10に入るそうです。
のんある凍結日南レモンサワー:550円
レモンチェロをイメージをしたノンアルです。宮崎産の日南レモン(マイヤーレモン)でノンワックスのものを使用しています。
レモンは急速冷凍しているため、新鮮なレモンの特徴である苦みや酸味が程よく残っています。こちらも某メーカーが10年以上前から開発しているレモン味のコンクをソーダで割って作っているようです。こちらは塚田農場のノンアル商品売上で2位の人気商品だそうです。
のんある梅酒ソーダ割り:450円
某メーカーのノンアル梅酒をベースにした商品です。ソーダ割の他、水割りやロックでも展開しています。香りは強くありませんが、少し甘目な味で女性向けかもです。
こちらは塚田向上のノンアル商品売上で堂々1位の人気商品だそうです。
会社インタビュー
インタビューにご協力いただいた方々
執行役員
生産流通統括本部 本部長/商品管理部 部長
吉本了さま(写真右)
ブランド開発室マネージャー
日本ソムリエ協会認定ソムリエ
古門知訓さま(写真左)
広報担当
上原さま
ノンアルに対する今後の方針
これからは、塚田農場としてノンアルカテゴリーを育てていく力を入れていく意気込みだそうです。あえて飲まない層が増えているため、飲まない選択肢が塚田農場にはある点を打ち出していきます。なお、ノンアル商品取り扱いのきっかけは、現HD代表の野本氏が本部長だった時に、おいしくて酔わないノンアルが広がるとの見立てから採用に至ったそうです。
現在は飲み放題メニューにのんある商品は入っておりませんが、今後前向きに考えていくとのことです。飲めない方々には待ち遠しいですね。
取り扱い商品
現在は19種類と取り扱い商品を多く出して反応を見ていますが、現場にオペ―ション関係で負担がかかるところもあるので、適宜絞っていく予定のそうです。また、サワーやハイボールの原材料となってるコンクは、某メーカーが酒感を出すべく、3年程前から開発をしている一品だそうです。
また、カテゴリー分けとしては、ソフトドリンクを子供向け、ノンアルはアルコール感を出し大人向けのものとしています。現在のノンアルの割合はドリンク売上全体の3%程度で、会社としては結構飲んでくれている印象だそうです。
加えて、塚田農場としては可能な限り人工的な甘味料や香料等は使わない原材料を使用するようにしているそうです。人工的な甘味料や香料等の説明記事は以下を参考にしてください。
【参考】飲みすぎ注意!?糖質ゼロのノンアルドリンクの原材料解説
ノンアルを飲む人のシチュエーション
アンケートによると、上司と飲んでいて、体調が悪い時に飲む人やアルコールを沢山飲んだ最後の一杯だけノンアルドリンクを飲む人がいるそうです。また、最近ではママさん会で飲む人も多いそうで、いかに居酒屋の雰囲気が好きな人が多いかは分かります。
自社製品の開発について
焼酎とかで自社製品は作っているものの、自社製品としてのノンアルドリンクは投資対効果を検討した結果として製造しない方向のようです。
まとめ
今回インタビューさせていただいた塚田農場さんは、私が学生の時に良く行っていた居酒屋のため、取材前はどうしてもノンアルのイメージが湧きませんでした。しかし事前調査やインタビィーの結果、会社の方針としてノンアルを提供していくという気持ちを強く感じました。ノンアル市場のさらなる普及を目指す自分としては、今後も積極的に塚田農場さんの調査をしていくつもりです。