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飲みすぎ注意!?糖質ゼロのノンアルドリンクの原材料解説

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ノンアルドリンクにも広がる健康ブーム

昨今の健康ブームにあやかり、ノンアルドリンクに限らず巷では糖質ゼロの食品が多く出回っています。本当に何から何まで「糖質ゼロ」という表示を耳にします。

ただ著者としても疑問に思うのが、「なぜ甘いのに糖質ゼロなのか?」という部分です。どう考えても糖の甘味を感じる、なのに糖質ゼロの食品を見かけたかたは少なくないのでは?

糖質ゼロとは

では、糖質ゼロとはどういう定義なのでしょうか?健康増進法という法律によると、以下のような表示の決まりが定められています。

1.「無」「ゼロ」「ノン」「レス」など“含まない”という表示
2.「低」「ひかえめ」「少」「ライト」「ダイエット」「オフ」など“低い”という表示
3.他の食品と比べて栄養成分等の量が低減されている、という表示

具体的な例を挙げると、以下のようになります。なお、糖質とは炭水化物から食物繊維を除いたものの総称を言います。

カロリーゼロ

食品100gあたり5kcal以下(一般に飲用の液体では100mlあたり5kcal以下)

カロリーオフ

食品100gあたり40kcal以下(一般に飲用の液体では100mlあたり20kcal以下)

糖質ゼロ

食品100gあたり0.5g以下(一般に飲用の液体では100mlあたり0.5g以下)

糖質オフ

食品100gあたり5g以下(一般に飲用の液体では100mlあたり2.5g以下)

【参考】健康増進法

こうやって法律から確認すると、「糖質ゼロ」と謳っていても多少は糖質が入っていることが分かります。

「糖質ゼロ」ノンアルの原材料

それでは、糖質ゼロのノンアルドリンクにはどのような原材料が含まれているのでしょうか。全てではありませんが、可能な限り調査し代表的な原材料を開設します。

アセスルファムK

アセスルファムK(カリウム)は、酢酸を原料とする高甘味度甘味料で、砂糖の200倍の甘さがあります。水に溶けやすく、熱や酸に対する安定性も高いといわれています。他の甘味料と組み合わせて甘味の質を砂糖に近づけるため使用しております。

アセスルファムKは、1967年にドイツで開発され、その後、JECFA(FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)などの国際機関において安全性が確認されています。日本では、2000年4月に厚生労働省で使用が認可されました。現在、世界100カ国以上、4000を超える製品で認可・使用されています。飲料を中心に、チューイングガム、キャンデー、ジャム、佃煮、麺つゆなど、食品全般で広く利用されています。

【参考】日本コカコーラ

スクラロース

砂糖の600倍の甘さがあり、砂糖に近い自然な甘味が特徴です。
体内で分解、および代謝されず、安全な形で排出されますので、血糖値に影響を与えないとされております。

1976年にイギリスで発見され、現在は世界50カ国以上の国・地域で、使用が認められています。日本では、1999年7月に厚生省(現厚生労働省)が食品添加物として認可しています。

【参考】サントリー

ステビア

ステビアとは南米パラグアイとブラジルの国境地帯に自生する多年生キク科植物で、ステビア属には154以上の種があると言われています。ただ、私たちが通常目にする「ステビア」の文字はステビア抽出物(甘味料)を意味しています。154種以上のステビア属の中で、甘味源を有するのはただ一種のみであり、植物学上の分類を行なった学者の名前を取り「ステビア・レバウディアナ・ベルトニー」と呼ばれています。

ステビアの甘味はその葉部に集中しており、その葉を口に入れ、噛むだけで甘さが口中に広がり、植物由来の穏やかな甘味です。ステビアが日本に導入され、品種改良・精製技術の確立・用途開発・安全性試験を繰り返すことにより、砂糖の200~300倍の甘さを持つ天然甘味料として世界に先駆けて製品化されたものがステビア甘味料です。

【参考】守田化学工業

キシリトール

虫歯予防効果が実証されている天然甘味料です。食後にキシリトール配合のガムなどを摂取するのが有効とされています。

白樺や樫の木からとれるキシラン・ヘミセルロースという糖分から作られ、糖アルコールの一種で砂糖と同程度の甘さがあります。むし歯を予防する天然甘味料として、北欧諸国で多用され、チューイングガムやタブレットなどに使用されています。厚生労働省より食品添加物として認可されているほか、世界保健機関(WHO)や 国連食糧農業機関(FAO)もその効果を認めています。

【参考】e-ヘルスネット

まとめ

挙げた原材料は厚生労働省で使用を許可されたものであり、適度な量の摂取では問題ないと言われています。ただ、一日摂取許容量がアセスルファムは1.5mg、Kスクラロースも1.5mgと言われているため、健康のために飲みすぎに注意しましょう。

【参考】国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部第三室 食品添加物ADI関連情報

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