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業界向けノンアルコール実態調査から見た今後の動向

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「業界向けノンアルコール実態調査」とは

「業界向けノンアルコール実態調査」とは、株式会社アルト・アルコが十数社
の日本各地の酒販店との協力のもと行ったアンケートのことです。株式会社アルト・アルコは、まったくあたらしいノンアルコール飲料、オルタナティブアルコール(Alternative to Alcohol)の専門の輸入商社です。

【参考】株式会社アルト・アルコ

このアンケートで面白いところは、事業者に対して行っているということです。消費者やスーパーのバイヤーへのアンケートは良くあるのですが、事業者へのアンケートは非常に珍しいです。そのため本記事では、アンケートから見えてきた事業者のノンアルコールに対する意識を記載したいと思います。

ノンアルコールの需要について

ノンアルコールの需要の伸びに関しては、「世間的に」と「自分の店舗に」という二つの視点からアンケートを取っています。

まず、「世間的に」という視点では、88.7%の飲食店がノンアルコール需要の伸びを感じているという、「はい」を選択しています。価格帯別に見ていくと、高単価の店舗ほど「はい」と答えた割合は多かったようで、客単価 10,000 円を超える店舗では 9 割を超える方が需要の伸びを感じたようです。

予想ですが、これは客単価の高い店の方が流行に敏感であり、雑誌や口コミ等を通して情報を積極的に収集している結果だと思われます。

次に「世間的に」という視点では、64.0%の飲食店が自店舗でもノンアルコール需要の伸びを感じていると答えています。これはニュース等の情報だけでなく現場レベルでもノンアルコール需要の増加を感じているということです。

価格帯別では、10,000 円を超える客単価のお店では 70%がノンアルコール需要の伸びを感じている一方で、10,000 円未満のお店では 58%という数値に留まっています。これは、客単価の高い店の店員が顧客の情報を積極的に集めている、もしくは客単価の高い店の顧客がノンアルという多様な選択肢を求めていると言えます。

コロナ禍での意識の変化

コロナによる健康意識の変化がノンアルコール需要にどこまで影響を与えるかを測るための質問で、「はい」と答えたのは 33.7%でした。業態別に見ていくと、今回のコロナ禍で最も苦戦を強いられた業態の一つであろうバー業態が 48%と最も多く、全体の割合と比べて 1.45 倍もの数字となりました。

バーは夜遅くにお酒を飲みにくる顧客が多く、食事のメニューに乏しいため、時短営業や種類提供の中止をたびたび求められているコロナによる影響を多大に受けていると言えます。そのため最近では、ノンアルコールドリンクを主力にしたバーも出てきているようです。

六本木の「0% NON-ALCOHOL EXPERIENCE」がまさにそれで、多くのノンアルカクテル等を提供しています。

【参考】https://www.0pct.tokyo/

飲食店のノンアルコールの取り組みについて

ノンアルコールボールの取り組みを行っているかという質問に対し、全体の 53.3%が「はい」と答えています。半数以上の飲食店がノンアル需要増加に対して施策を行っていることとなり、ノンアルコールドリンクへの対応が進んでいることを示しています。

価格帯別に見ていくと、「ノンアルコールペアリング」は10,000 円を超える単価のお店で多かったようです。「ペアリング」とは、お酒との相性の良い食材や料理との組み合わせのことを言います。ノンアルコールドリンクを提供するお店でも、この「ペアリング」を意識して料理を提供することが一般化しそうです。

例えば代々木にある「sio」では多くのノンアルコールドリンクを提供しており、それに合わせたペアリングのコースを提供しています。

【参考】sio

また、「メニューの見直し」「提供方法の見直し」については 10,000 円以下のお店の方が積極的でした。大衆店では、ノンアルコールドリンクへの対応を今まで意識してこなかったため、急遽対応を行っているとも読み取れます。

加えて、過半数を超える店舗が障壁として挙げたのが「オペレーションへの負担」でした。アルコール類だけでも作り方は様々あるのに、ノンアルという新しいカテゴリーが入ってくるとオペレーションが複雑化されることから来ているのかもしれません。

次いで「在庫管理」(40%)、「既製品の少なさ」(36%)、「価格設定の難しさ」(34%)、「情報・知識の少なさ」(31%)と続きました。「既製品の少なさ」は現時点で製品が充実しているビールやサワー意外の部分で、物足りなさを感じているのかもしれません。

まとめ

以上、「業界向けノンアルコール実態調査」というアンケートを元に、事業者のノンアルコールに対する意識を記載しました。私も感じていることですが、日本酒やワインといった部分で、ノンアルコールドリンクの「既製品の少なさ」を感じます。今後も、当サイトでは多様な種類のノンアルコールドリンクを紹介し続ける予定です。

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